展覧会・『視力0,01』ができるまで


by hello-daito

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途中ですが

色々なレポートの前に閑話休題。
中村の制作レポートです。

今こんな感じでできてきています。


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タイトル:「無用の長物」



侍だの、ちょんまげだの色々ありました・・・

結局説明しないで、でも触って楽しくと試行錯誤を繰り返し、
モチーフをつなぐ形に収まりました。
両手で挟むようにもって触って欲しい。
暗闇から次々と色んなものがでてくる感じにしたいとこの形にしました。

どんな風に触って欲しいのか?それも今回の大切な課題です。
(こちらが「こうして欲しい」といっても
そのとおりには触ってもらえないこと、多しです・・)


厚みや裏や横を工夫し、なるべくながーい作品にします。
今一メートルくらいできてます。
三メートルを目指します!

次回からいろんなレポートをして、展覧会へむけての
問題点を浮き彫りにしていきます。
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by hello-daito | 2010-05-20 20:15 | 制作過程 中村

大阪府立視覚支援学校へ

(生徒さんが鑑賞中の写真)
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アクロスの照屋です。

今日は、作家5人+主催者側担当者(私)の全員で、
大阪府立視覚支援学校の生徒さんに、触る鑑賞、
をしてもらいに行ってきました。

事前には、生徒さん10人くらいが参加してくれるかな、
という感じだったのですが、結局入れ替わり立ち代りで、
小学部から専修部まであわせて20人くらいが鑑賞しに来てくれました。
テスト期間中の忙しいときに、先生方にもご協力いただき、
本当にありがたかったです。

作家さんそれぞれが、ご自身の作品を何人もの
見えない人・見えにくい人に実際に触ってもらえて、
いろいろ気づかれる点も多かったようです。
また、それぞれお気づきの点をこのブログに
書き留めておいていただけるとありがたいです。


それと、支援学校に伺う前に、アクロスの会場の下見にも、
作家さん全員来ていただけたのですが、
皆さんが到着される前に、最寄り駅のJR住道駅からアクロスまでの
点字ブロックをたどってみました。

残念ながら、駅の階段を降りたところで
プッツリを切れてしまっていることがわかりました…。
光島さんは「もし点字ブロックが続いていたとしても、それだけをたどって
アクロスに到着するのは難しいですよ」とおっしゃっていましたし、
高層マンションの一部を間借りしているような当館は、
見える人でも初回に迷わずにいらっしゃる方は、まれ(!?)なので、
あらためて来ていただきやすく工夫しなければ、と思いました。
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by hello-daito | 2010-05-18 00:15 | 訪問
光島さんのアトリエから 第二回です。

ほかにも色々と触れるアートのお話をお聞きしました。

ロダンはしばしば兵庫県立美術館などで
本物を触れる機会があり、
こちらは「すごい体験!」と思っておりましたが、
光島さん曰く

「「また、出てるー」とか思ったりしてますが(笑)」

だそうで、場がわきました

なんとも贅沢な話ですが、触れる作品がそれだけ少ないということでしょうね。
鮮度のある作品に触れたいのはどこの世界も同じです!


光島さんによると、
本物と本物の説明のために作られた
アートの点字様の作品は全く異なるそうです。

例えば有名なのはモナリザを触って表現したもの。

これなどは光島さんも触ったことがあられるそうですが、
全然感動はしないそうです。
まさに「名画の説明」だそうで、
こうした経験から以前「教材を作って欲しくない」とご発言されたのでしょう。

やはり作家が作った生の作品は
触ることで非常に感動を引き起こしてくれるそうです。
光島さんのお気に入りはこちらの彫刻。ご参考までに。

ザッキン

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(上記の写真は光島さんが触ったものではありません。
兵庫県美の収蔵品に写真がありませんでした。あしからず)



長くなりましたが、
触るアートを数多く体験してこられた
光島さんならではの貴重なご意見をご紹介いたしました。



次回は中村が半年間点字講習を習っていたときの経験と重ね合わせて、
光島さんのワークショップをレポートいたします!
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by hello-daito | 2010-05-12 15:32 | その他

イベント決定!

展覧会のイベント開催が決定いたしました!


内容は

1、光島さんのワークショップ
(アイマスクと触れる作品を利用したもの)

2、光島さんとアクセスビューの阿部こづえさんの対談。
(聞き手:中村協子)



光島さんのスケジュール上、一日で二部構成することになりそうです。

一応、やっとお2人の確認が取れましたので今日はこの素敵なご報告を
して終わります。


原稿はできてるので、明日かあさってにブログの続きをアップします!
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by hello-daito | 2010-05-12 00:39 | その他
まずは触るアートに関するあれこれです。


光島さんが触って面白いと思う作品をお聞きしてみました。

知覚障害者の方が触って作品を鑑賞するときにの前提として
「凸面を触る」
というものがあるそうです。

点字や盲学校での教材も全てこの凸面を触ってその形を確認するという前提があり、
私達も基本的にー紙や布といった平面の上に何かを足す形―
で凸面を作りそれを触っていただくスタイルでの制作をしておりました。


光島さんは
「凸面で情報を得ていると逆に無の空間―なにもない空間―
という感覚がどうもつかみづらい」ということをおっしゃっていて、
この発言は私達の好奇心をかきたてました。


今回の参加作家はみな、平面作品を作っており
この光島さんの発言は(ちょっと古典的なお話になってしまいますが)、
所謂絵画における図と地の関係という
絵描きが避けては通れないお話しに通じるように感じました。


さらに、そうした欠如の感覚を楽しむのが難しい、
触感の世界で作品を作っておられる光島さんに
触って面白い作品をおたずねしてみると、
光島さんがあげられたのがヘンリー・ムーアの作品
というもの非常に興味深かったです。


ムーアの作品というのはご存知のとおり、欠如(穴)が多い彫刻であります。
下写真(ムーア画像)

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いわゆる欠如の無い彫刻(例:ロダン)
下写真(ロダン画像)


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(ロダンのひじと太ももの間はどうなってるんでしょうなー?)


3年ほど前の杉浦隆夫さんが兵庫県美で発表された
「美術の中のかたち-手で見る造形」展は、そういった意味で大変興味深いものだったそうです。

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(写真、杉浦さんの作品)

この作品は会場に発泡スチロールの粒を敷き詰め、
その中に彫刻が埋まっていてそれを手探りであて、触って楽しむという作品。
当時とても大きな話題となった作品です。
この作品を体験なさって、
上記の欠如の感覚、空間の感覚が少しわかった気がするとおっしゃっておりました。

また点字を足で踏むという行為を経験させてくれた
石原友明さんの作品もとても衝撃的だったそうです。


普段慣れ親しんでいるものが視点を変えて
鮮やかに提示されたときに感動するのは
見えるひとも見えない人も同じなんだな、と思ったり、
と同時に今更ながら、
その感動の仕方に芸術を楽しむ前提の違いを感じ取り、
やはり異なる世界に住んでおられるのだなーと思ったりしました。



次回は触るアートのレプリカ問題に迫ります!



(執筆中村)
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by hello-daito | 2010-05-10 19:22 | 訪問